朝の散歩(フジオのブログ)

日記、感想、創作など。

『三体』の感想

読書の感想です〜。前から評判だったからという理由で読んでみたかったこちらの作品です。

 

劉慈欣/著 大森望光吉さくら・ワンチャイ/訳
『三体』

 

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全三部作で、二部と三部は各上下巻なので、全部で5冊(1冊がハリーポッターくらいの厚み)。なかなかのボリュームで、秋からちみちみ読み進めて、今月ようやく一通り読み終えました。

 

これまで中国の小説をほぼ読んだ事がなく(中学の教科書の魯迅『故郷』くらい。ヤンおばさんが出てくる)、SFも苦手なんですが、それでもなんとか最後まで楽しく読めました。

 


でもね、読んでも何が書かれているか分からない部分も多くて、まあまあ大変でした!これまで考えたことのない概念をたくさん想像することになりました。でもでも、よく理解できていない読者(私)をこうやって最後まで読み進めさせる小説ってすごいと思います。それ以上の面白さがあるってことだから。

 


これまでSFをほとんど読んだ事がないからというのもありますが、こんなに時間も空間もスケールの大きな話は初めてでした。ついていけなくて何度も宇宙猫状態になりました。話のスケールがどんどん大きくなっていくんです。でも一人ひとりの感情やドラマが、そんな大スケールのストーリーのキーになっていたりもして…!個人的には一巻より二巻、二巻より三巻が面白かったです。SF関係なく長編小説ならではの楽しさもあったと思います。

 

ちなみに、どのキャラもあまり好きになれませんでした。強いて言うならウェイドかもです。このウェイドもなんですが、みんなちょっと怖かったり嫌だったり。登場人物にそこまで魅力を感じないのにとにかく話が面白いから読み進める、個人的には珍しいパターンでした。

 


おしまい。