前回からの続きです。
ツォイバンでお腹がいっぱいになったところで、ツアーで予定されていた午後のアクティビティ、乗馬体験に行きます。
「乗馬体験」という言葉でイメージしていたのは、柵で囲われた敷地内で、インストラクターさんのもと、馬さんの乗っかり方や、手綱の操作法および馬さんの動かし方の指導を受ける、みたいのだったんです。
3時間も時間取ってあるけど、途中で飽きないかな〜、なんて思ってました。
んが、実際は全然違いました!
順を追って思い出を綴ると、まずは装備を整えるところからスタート。持参した手袋と支給されたヘルメットで防御力を上げます。
あと、膝下(すね)をぐるっと厚手の布みたいので包んでもらいます。膝下は馬さんの胴とたくさん擦れてズボンがボロボロになりやすいから、これでガードするみたいです。
装備が整ったら、もう即、馬さんに乗ることに。
馬さんが敷地内に沢山いる中で、優しそうな馬さんを選んでもらいました。
レクチャーとかは特になく、とにかく馬さんの鞍についている「鎧(あぶみ)※足をひっかける輪っかみたいなやつ」に片足をひっかけて、勢いで乗ってくれと。
補助してくれる人のおかげでなんとか乗れましたが、鎧の位置が高くて、またしても筋肉が大変でしたとも。でも、いざ馬さんに乗れると、目線がグッと高くなってテンション上がりました。
次、手綱の持ち方も10秒くらいで教えてもらって、自分の馬さんの手綱の半分はインストラクターさんに持ってもらって、すぐ出発でした。
出発。
そう、柵の中でちょこちょこ乗るんじゃなくて、即この牧場を飛び出し、近くの自然の中を馬に乗りながら散歩するアクティビティでした。
舗装されてない曲がりくねった小川や、紅葉で真っ黄色になった美しい木々の間を馬で通過するのは何とも非日常で、RPGやファンタジーの世界の住人になったような心地でした。
平坦な道だけだったら良かったんですが、途中で何度も川を渡ったりぬかるんだ道を通ったりで、軽度の冒険気分を味わえました。
途中、私とインストラクターのおじさん(モンゴル語オンリー)と二人だけで移動する時間があって(30分くらい?)、ますますシュールな気持ちに。お互い言葉が通じない気まずさ。おじさんは途中から歌を歌っていたので、おじさんが歌い飽きたタイミングで私も少し歌ってみました。
馬の揺れも楽しい。常に自分がダムダム上下に揺れている。蔵のクッション性ってすごく大事なんだな。ふかふかお尻を守ってくれます。
あと馬さんたちがマイペース。インストラクターさんが前進を促しても、隙あれば地面の草を食べようとしたり、川の水を飲もうとしてました(もちろん停止して)。あと、行きたくない道が近づくと「嫌っ!」って感じでプン!と立ち止まったり…。(困るけど、ちょっとかわいい…。)
そんな時は、手綱を引きながら「チョウ!」だか「チュウ!」と声をかけると、しぶしぶ動いてくれました。ごめんよ馬さん。
ちなみに1回だけ、(ガイドさんに提案されて)自分の馬さんの手綱を自分一人だけで持ってソロプレイしましたが、5分もしないうちに馬さんは全くいうことを聞いてくれなくなりました(なめられてる)。
馬さんたちは、おなら・尿・うんちもガンガン出していました。その自由さと、「ああ、私たちは「生き物」を移動手段にしてるんだな」と改めて実感して感動しました。
そうこうしているうちに、あっという間に予定していた時刻になり、乗馬体験はおしまい。最初は仏頂面だったインストラクターのおじさんも、最後は笑顔を向けてくれるようになりました。馬さん、おじさん、ありがとう。
牧場を後にして、今日の宿泊地のゲルへ向かいます。
おしまい。