ある夏の晴れた日の昼。
部屋でなんとなく、一人で喫茶店ごっこをやってみようと思いつきました。
といっても、難しいことはしません。
必要なものは主に妄想力です。
…なんか静かで薄明るくて、風通しは良いけどそんなに広くなくて、木材のテイストが感じられる店内。視界に入る色は少ないけど、店主のインテリアセンスのおかげでしょうか、そんなに寂しさは感じません。ところどころに置いてある本たちは趣味の良いものばかりで、思わず手を伸ばしたくなるものばかりです。そうそう、店主は夫婦二人でこのお店を経営しており、アルバイトはいません。二人とも物静かな方ですが笑顔が素敵で、会うとホッとします。メニューの数は多くなく、イチオシはカレー。コーヒーは深煎りオンリー。
…こんな感じの妄想をすれば、ほぼ準備完了です。
<そのほか用意したもの>
・カレー
普段食べない、ちょっとお高めのレトルトカレー
・ご飯
炊いておく
・普段あまり使わない食器
他所で食べてる感を出すため
・ドリップコーヒー
コーヒーが好きだから&部屋の香りが喫茶店に近づくから
だいたいこんな感じでした。
で、スマホやテレビなどの画面を見ないんです。これもなかなか重要なポイントかも。
無言でカレーとコーヒーを楽しみました。
普段食べないレトルトカレーもよい仕事をしてくれました。「ここは喫茶店」という自己暗示にかかりやくすなったと思います。(あとシンプルにおいしい)。
ただこれだけのことなんですが、なんだかすごくリラックスして、食べ終わった後は気持ちがスッキリしていました。
自分に酔ってる行為だなと思いつつ、誰にも迷惑をかけずにご機嫌になれたから、「自分に酔う」のも悪いことばかりじゃないんだなと思いました。
今年のある夏の日の気づきでした。
おしまい。